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食鳥情勢(令和6年2月)

生産動向

 生産・処理動向調査((一社)日本食鳥協会令和5年12月末実施)によると、12月の推計実績は処理羽数68,197千羽(前年比101.5%)、処理重量207.2千トン(同100.7%)となった。前月時点の計画値より処理羽数は0.4%下方修正、処理重量は0.2%下方修正された。前月予測は下回ったものの、前年以上の成績となり、育成は概ね順調であったことが伺える。産地の話では、九州産地の鶏の検査廃棄が若干目立ったとの声もあるが、大腸菌症などの病気もかなり抑えられていて、12月の生産成績は好調であったとの声が多い。
 1月の計画は処理羽数は近畿・中国・四国地区、北部九州地区で前年を下回る予想となっており、処理重量は関東地区、近畿・中国・四国地区、北部九州地区が前年を下回る予想となっている。2月13日時点で、8県9例(肉用鶏2例)、家きんより高病原性鳥インフルエンザの発生が報告されている。このまま拡大せず、終息に向かうことを期待したい。工場の人員不足については外国人技能実習生が来日するようになったことで、少しづつ解消されており、加工品(切り身・手羽中二ツ割・砂肝スライス等)や副産品(小肉・ハラミ等)の生産は徐々に回復している。

生産動向表

輸入動向

 財務省1月30日公表の貿易統計によると令和5年12月の鶏肉(原料肉)の輸入量は前月から+11.8千トンの51.0千トンで、国別ではブラジルが前月+10.9千トンの33.8千トンでタイが+1.1千トンの16.1千トンとなり、ブラジル・タイともに増加となった。前年同月の実績に対しては+6.7千トンとなった。(独)農畜産業振興機構(ALIC)による今後の見通しでは、ブラジルの回復やタイ・アメリカからの輸入も引き続き堅調に推移することが予想されることから、1月が51.8千トン(前年比116.8%)、2月は59.8千トン(前年比126.9%)となっている。ブラジルは12月から高病原性鳥インフルエンザによる輸入停止措置が解除になったことで増加しており、タイ・アメリカは順調に入荷している。今後の国産鶏肉への影響を注視したい。
 鶏肉調整品の輸入量は前月から▲2.3千トンの44.3千トンで、国別では中国が▲1.9千トン、タイが▲0.4千トンとなった。前年同月の実績に対しては+3.9千トンとなり、前月比は減少したが前年比は上回る結果となった。タイの生産は引き続き安定しているが、12月実績は若干の減少となった。価格については依然として高騰している状況である。外食についてはインバウンド需要等で回復しており、中食・総菜向け等の引き合いも安定的に継続している状況である。
 財務省が1月30日に公表した貿易統計によると12月の輸入鶏肉(解体品)の価格は前年同月より12.4%下降し、鶏肉調整品は前年同月より2.9%上昇した。国別ではブラジル産の価格が308円/kg(前月比17円安)、タイ産が394円/kg(同23円安)となっている(国別平均価格)。前年比ではブラジル・タイともに下降した状況である。ブラジル産は12月実績は下げ基調となっており、国内在庫が潤沢なことや先々の入荷も回復する見込みとなるため、国内市場価格は下降傾向となっている。タイ産についても国内市場価格は下げ基調になっており、今後の国産鶏肉への影響を注視したい。

輸入動向表

消費動向

家計

 総務省統計局発表の家計調査報告(全国・二人以上の世帯1世帯あたり)によると、令和5年12月の生鮮肉消費(購入)は数量4,977g(前年比105.2%)、金額8,683円(同101.1%)と、数量・金額とも前年を上回った。鶏肉は数量1,885g(同109.0%)・金額1,950円(同105.2%)・単価103.5円/100g(前年同月▲3.7円)と、数量・金額とも前年を上回る結果となった。調理食品が金額16,555円(同103.0%)、外食が16,149円(同112.8%)となっている。畜産の購入量は牛・豚・鳥とも前年を上回る結果となった。調理食品においては光熱費の高騰による調理敬遠が働き順調に推移している。外食においては、イベント開催の回復や、入国規制緩和による外国人旅行客によるインバウンド需要もあり、回復傾向にあると考えられる。

量販

 食品関連スーパー3団体の販売統計速報によると、令和5年12月の食品売上高は全店ベースで前年比104.4%と前年を上回った。生鮮3部門の売上高は全店ベースで同103.5%、既存店ベースは同102.6%となった。また、畜産部門の売上高は約1,395億円で全店ベース同99.7%、既存店ベース同99.2%となった。一般社団法人全国スーパーマーケット協会によると、12月は例年に比べ気温が高かったため鍋関連需要が低迷、畜産部門は相場高の影響で前年を下回る結果となった。総菜部門は、光熱費の高騰による調理敬遠を追い風におせちやオードブル等の予約販売が好調で前年を上回った。畜産部門においては、精肉全般で相場高傾向のなか、牛肉から豚肉・鶏肉に需要のシフトが続いている。牛肉は、年末商戦ではしゃぶしゃぶ、すき焼き用の和牛は売り上げを確保できたが、それ以外は苦戦。豚肉は国産、輸入ともに高値の影響を受け伸び悩み。相場の安定している鶏肉は好調。ハムやソーセージなどの加工肉は動きが鈍い。節約志向の高まりにより、買上点数は減少傾向が続いているとのこと。

量販表

加工筋

 日本ハム・ソーセージ工業協同組合調べによると令和5年12月度の鶏肉加工品仕向肉量は、前年比100.9%の4.3千トンとなった。うち国内品は同90.3%の3.3千トンと前年を下回り、輸入品については同159.7%の1.0千トンと前年を上回った。

在庫状況

 (独)農畜産業振興機構(ALIC)の推定期末在庫では国産33.6千トン(前年比136.1%・前月差+2.7千トン)、輸入品115.7千トン(同93.1%・同▲4.3千トン)と合計で149.2千トン(同100.3%・同▲1.6千トン)となった。
 (独)農畜産業振興機構(ALIC)が発表した鶏肉需給表では、12月の出回り量は国産152.3千トン(前年比100.3%・前月差+7.0千トン)、輸入品55.3千トン(同110.5%・同+5.1千トン)と合計で207.6千トン(同102.8%・同+12.2千トン)となった。1月以降の国産在庫については、年末、解凍品として冷凍モモ肉が消化されなかったこともあり前年を上回ると予測する。輸入鶏肉については(独)農畜産業振興機構(ALIC)では、入荷量は、ブラジルの高病原性鳥インフルエンザの影響が解消されたことや、タイ産ムネ肉の輸入量が増加すると見込まれることから、1月、2月とも、前年を大幅に上回る予測となっている。出回り量は1月、2月ともわずかに上回る予測であることから、期末在庫は、1月はやや、2月はかなりの程度、前年を上回ると予測する。

在庫状況表

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